ふらのプリン
2015.12.29
そのプリン屋さんは富良野の山の中にあるようです。関東から旦那さんの生まれ故郷に戻ってきて自分たちで工場を建てて営業を始めたらしいのです。一日に20個ほどしか焼けない(焼かない)小さな工場で、地元の材料を使ってこしらえるプリンは大人気、予約は数か月待ちというのはザラです。ホームページはあるのですが、なんと手書き、しかもザラ紙に書いたものを写真に撮り貼り付けてあり、ぜったいにグーグルの検索にはかからないというもの。それでも写真入りのブログはほのぼのとして楽しく過ごしているのがわかります。なぜグーグルの検索にかからないのに、九州に住む僕が知っているかといえば、美味しいものを集めた情報誌に時々掲載されるからです。その時にドカンと注文が殺到して数か月待ち。ということになるみたいです。それでも道内向けと道外向けに振り分けていて地元優先にしているところは細かい配慮があって良いことです。ブログ形式の日記には注文の谷間にあたると、今なら買えますなんて書き込みがあったりして、多少の波はあるのでしょう。それでも夏には数週間休みがあるし、基本マイペースの経営。そんなプリン家さんに注目しているのは、けしてガンガン儲かっているわけではないけど、すごく豊かな暮らしを続けているのが窺えるからです。富良野の山の中で少人数で日本中に情報を発信して、しっかり経営を続けているのです。オリジナリティのあるプリンという強力なコンテンツを持っているからこそではあるのですが、規模を求めず、手の動く、手の届く範囲でしっかりと確実に生産を続け、大きな風景の中で豊かに暮らしているからなのです。仕事が終わったらそりに乗って帰るとか、笑えるほど楽しそうではないですか?
あえて、お店の名前は書きません。おそらく有名なので、きっとみなさんご存知ですよね。