北見日記
2015.11.30
北見は初めての街でした。内陸の街というイメージだったのですが、意外にB級グルメは「北見オホーツク塩焼きそば」というもので、まあ作った感はたっぷりなのですが、平成の大合併でサロマ湖まで北見市になったので、オホーツクの海の幸をふんだんに使った料理を作ろうということだったのでしょう。北見市内で検索すると数軒の候補があり、その中で中華料理店の「塩焼きそば」を食べに出かけました。1千円近い価格でしたので一瞬ひるみましたが、注文して待っていると、鉢一杯に海産物をまとった焼きそばが登場しました。すこし胡椒がきいた塩味は海鮮の出汁と相まって、美味しいですね。これはB級ではもったいないです。もう一軒のお勧めが洋風のホテルでしたから、そちらも試してみたくなりました。
北見の方に、名物は何ですか?とお聞きすると、やはり農産物が最初に出て来ます、玉ねぎ、じゃがいも、薄荷(ハッカ)。そして焼肉、ホルモンというのが出て来ました。いやいや人口12万人に焼肉店が70軒って、多いですよ。ということで、北見駅近くの『四条ホルモン』、なるほどカウンターで独りホルモンを焼く方もいて愛されているなあという感じです。テーブル席で炭火を囲んで、備え付けのエプロンをして、煙もくもく脂じゅうじゅうといただきました。豚、牛とホルモンが品揃えされていて、正肉が少ないのは、生産地ならではだなという印象。正肉は都市部に出荷されて、足の速い内蔵系は地元で消費されるという構図。でも本当に美味しいのは内蔵系なのは知っている人は知っていてきちんとした食べ方が分っていますね。丁寧に処理をした鮮度の良いものは癖もなく美味しいのです。地元産の玉ねぎと一緒にいただきました。
もう一つ、北見はこの地方の公共機関の中心ということで、駅前からつながる商店街のアーケードは整備されていて、喫茶店がしっかり盛業中でした。モーニングセットや、ランチタイムにきちんと喫茶店メニューの対応をしてくれるお店が数軒残っていて、ゆっくり過ごせました。シアトル系ではないファーストフードでもない伝統的な喫茶店。いまでこそサードウェーブ系といわれ流行っているのは日本の伝統的な喫茶店がルーツですからね、その伝統が残っているのが素晴らしいです。やはり公共機関などがあり人の集積があるからこそではありますけどね。どうしても郊外のショッピングセンターに人は集まるのでしょうけども、街を構成する要素として残り続けて欲しいのが喫茶店ですね。
僕が北見を離れた次の日から季節は冬に向かったようで、もうすっかり雪に閉ざされてしまって、こんなのんびりしたことは言えないのかもしれません、まあ南国の人間の戯言と笑って読み飛ばしてください。